'12-03-11 福島原発の事故から1年をむかえての会長声明

私たち全国青年司法書士協議会は、全国の青年司法書士約3,200名で構成する 「市民の権利擁護及び法制度の発展に努め、もって社会正義の実現に寄与すること」 を目的とする団体である。

本日、日本国内に未曾有の被害をもたらした東日本大震災発生からちょうど1年が経過したが、被災地の復興は依然道半ばであり、決して過去の出来事ではない厳しい 現実がある。

特に福島第一原発の爆発を中心とする原発事故は、震災と津波による甚大な被害を受けた被災地に更なる惨状をもたらした。立入り規制の影響で被災したまま取り残されてしまい助かったかもしれない命が見捨てられた事実や、避難先を転々とさせられ る中で耐えられず亡くなった方々がいる事実は決して風化させてはならない。
また、避難生活を強いられている原発周辺の住民は、今後の生活が全く見通せないまま1年という時間を奪われてしまっている。
そして、可視化やリスク評価が極めて難しい放射線被害への不安は、広く日本国内を覆っており、内部被曝リスクは全国的に抱え続けざるを得ない重大な問題となっている。
そもそも福島第一原発では今でも放射性物質の拡散が続いており、核燃料の状態すら誰も確認できていない状況にある。復興以前に事故が全く収束していないことは明白である。

ついては、政府及び東京電力をはじめとする責任ある各機関は、これらの過酷な現 状から目を逸らすことなく、その責任を背負い続ける覚悟をもち、事故の拡大や健康 被害を抑止するために最大限の努力を払い続けるのは当然のこと、これまでの、そしてこれからの市民の苦しみに真摯に向き合わなければならない。賠償金では決して償えない、取り返しのつかない事態が起きていることを当事者として今一度肝に命じるべきである。まず早急に福島第一原発事故の真の収束に努め、避難住民だけでなく、 全市民が安全・安心かつ安定した生活を早期に取り戻すことが出来るよう、正しい情 報の提供と具体的な復興への方向性を指し示すべきである。
当協議会においては、市民の被害を回復するための活動として賠償金の問題に取り組 むのはもちろんのこと、避難生活や移住において生じる諸問題に対応すべく、市民向 け相談会や情報提供を積極的に行っていく所存である。

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