全国青年司法書士協議会 会長 広瀬 隆

平成29年3月5日、つくば市において開催された第50回定時総会で全国青年司法書士協議会の会長に就任いたしました広瀬隆と申します。

全国青年司法書士協議会(全青司)は、法や制度に精通した青年司法書士の団体として、長年にわたり多重債務問題や消費者問題、労働トラブルなどに苦しむ市民の相談を受け、また、貧困状態に陥った市民に寄り添い法的支援を行い、必要に応じて意見書や声明を発出したり、法改正運動を行ったりするなど、一貫して弱者の立場に立った活動を行ってまいりました。また、LGBT、ハンセン病回復者などをはじめ、少数者に対する公然・非公然の差別が今なお根深く存続している中、差別解消と被差別者の権利擁護のために、活動してきました。

今、目を社会に向けると、格差と貧困がますます拡大し続け、日本社会の活力を根底から蝕みつつあります。さらに、政府により、医療・介護・年金・障害・生活保護制度など、さまざまな社会保障分野での切り下げが段階的に行われつつあり、このままでは、近い将来、自死、孤立死、餓死が日本列島に頻発・蔓延する恐れがあります。
翻って、雇用の分野に目を向けると、ブラック企業の跋扈、非正規雇用の拡大、長時間労働の蔓延など、雇用が市民の生活保障としての機能を喪失しつつある一方、政府による労働法制の改悪が現在進行形で進みつつあり、労働者を取り巻く状況はさらに悪化しつつあります。また、東日本大震災に伴って発生した福島原発事故により避難生活を余儀なくされ、苦しんでいる方々に対し、避難指示の解除や、帰還促進政策など、避難市民の権利が真に保障されているとはいえない状況にあります。

このような中、われわれ青年司法書士は、さまざまな困難を抱えている市民の側に立ち、丁寧に寄り添い、権利擁護のために声を上げ、立ち向かう必要があります。今年度の全青司のテーマ「弱者に寄り添う司法書士~市民の権利擁護の最後の防波堤として~」は、まさに市民の権利擁護、特に弱い立場の市民の権利擁護に関わり続ける意思を積極的に表明するものであります。

そのような思いのもと、本年度も執行部一同、全青司活動に一丸となって取り組んでまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。